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2019.05.09
#鍼だけの治療の方もいます
今日来られた患者は15年以上の付き合いであり最も古い患者の1人。 最初の愁訴はひどい腰痛であり、その歪みは傾きが大きく左右の腰の筋肉の付き方に著名な差があり黒ずんでいた。 有名な治療院を日本全国、出張のついでに通ったという。 当時の職業は大手繊維メーカーの代表取締役であった。 酒の席にも頻繁に出席し、内臓の疲れも相当あったと思われる。 長年酷使した自家用車の調子が悪くなり、修理工場に持ち込まれたらどういう対処をするだろうか? 乗り換えるのが簡単だがあと30年程使用する予定だとしたら? 栄養剤、または鎮痛剤を注射してそのまま使用を続けるのを勧めるだろうか? 私のやったことはなるべく細めの鍼を使いダメージを抑え、脊柱や骨盤の関節の動きのこびりついた所(ただその場所は深く、丹念に触診で探すのだが)を単刺と置鍼を繰り返した。 硬い筋肉に細い鍼は有効でないと思うかもしれないが、本当に錆びついたネジは簡単に緩むものではなく、ネジの周りの組織をまず緩め、硬直した筋肉の動きを回復させるという方法を取った。 この方法は遠い所や値段設定の高い所は通院が難しい。 この方はおよそ15年、2週間に1回の割合で私が柔道整復の学校に通う間も続けられ、今日の治療ではGWでのゴルフ三昧の疲れを取ってほしい、と言っておられた。 ゴルフでは1万歩、買い物に出かけ7千歩歩いたので相当疲れた、と言っていた。 この方は本人の希望でジェネティクスを使わず鍼だけでの治療を続けている。 具体的な治療法は繰り返しになるが、触っておかしいと思う所に1時間も長い時は2時間もかけ、鍼をしただけである。 身体の大きいこの方に細かい鍼をするのは相当根気が必要であった。 ただリップサービスや最新の治療法など必要とせず泥臭い丁寧な施術をしただけあったが、今では腰の歪みも変色もかなり薄らいでいる。
ここにエントリー追記を書きます。